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食品やサプリメントのパッケージへの裏面表示ルールについて

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食品やサプリメントのパッケージ表示

 

食品を販売する際、商品のパッケージには食品表示法で定められたルールに則って必要な情報を表示しなければなりません。
表示に違反があると罰則を受ける恐れがあるため、販売者は食品表示法に対して正しく理解をしておく必要があります。

当社は健康食品やサプリメントを製造するメーカーのため、加工食品(健康食品やサプリメント)を対象としたパッケージ表示のルールについて解説します。

 

食品表示法について

食品表示法とは、「食品を摂取する際の安全性及び一般消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会を確保するため、食品衛生法、JAS法及び健康増進法の食品の表示に関する規定を統合して食品の表示に関する包括的かつ一元的な制度」です。

簡単にまとめると、以下のような制度となります。
・整合性の摂れた表示基準の制定
・消費者、事業者双方にとって分かりやすい表示
・消費者の日々の栄養・食生活管理による健康増進に寄与
・効果的・効率的な法執行

食品表示法

 

表示義務を守らなかった場合

食品表示法のルールに従わずに商品を販売した場合、以下のような罰則を受けることになります。

 

食品表基準に則さない表示をした場合

食品表示基準に則さない表示方法や表示漏れなど場合は以下のような措置がとられます。

・違反企業への是正指示・公表
・是正指示を無視した場合、命令(措置命令)が出され、従わなければ1年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

食品の安全性に重大な影響を及ぼす場合

特定原材料表示(アレルギー表示)の漏れ、賞味期限の誤りなど、食品の安全性に重大な影響を及ぼす場合は以下のような措置がとられます。

・該当商品の回収命令
・2年以下の懲役または200万円以下の罰金(法人に対しては1億円以下の罰金)

 

原産地や原料原産地に虚偽の表示がされていた場合

原産地や原料原産地の表示は、消費者の商品の選択や、国内外での公正な競争を守るための重要な情報となるため、以下のような措置がとられます。

・2年以下の懲役または200万円以下の罰金(法人に対しては1億円以下の罰金)

 

違反があり、立入検査を拒否した場合

・50万円以下の罰金

 

パッケージ表示のルール

それでは、具体的なパッケージ表示のルールを見ていきましょう。

 

基本的なルール

・商品の外装に必要な情報を全て表示する。
・商品の見やすい場所(消費者が見つけやすい場所)に表示する。
・文字の大きさは8ポイント以上で表示する。(表示可能面積が150㎠以下の場合は5.5ポイント以上)
・文字と枠の色は背景と対象的な色にし、見やすくする。

 

一括表示

・一括表示は、表示事項の6項目の表示名を変えてはならず、また勝手に他の項目を追加・削除してはいけません。

 

項目 説明

名称

その商品を表す一般的な名称を表示します。(商品名ではありません)
サプリメント商品では、原材料名の先頭のものから、「(原料名)含有加工食品」と記載するのが一般的です。
※必ず原材料名の先頭の原材料名を記載しなければならないというわけではなく、その食品中に含まれる割合の多い原料を記載すれば良いです。

原材料名

▼基本

・原材料に占める重量割合の多いものから順に表示します。
・食品と添加物を分けて表示する必要があり、食品と添加物のあいだは/(スラッシュ)で区切ります。

▼複合原材料について

・2種類以上の原材料から作られた原材料を複合原材料といいます。
・商品の中に複合原材料が含まれる場合は、その複合原材料名のあとに括弧を書き、複合原材料の中で占める重量割合の多い順に原材料名を表示します。
・複合原材料の中の原材料が3種類以上ある場合、原材料が重量割合の多い順で3位以下かつ5%未満の原材料については「その他」と表示することができます。

▼原料原産地表示について

・加工食品の場合、重量割合の多い順で先頭に来る原材料は、その原材料名のあとに括弧書きで最終加工地を表示しなければなりません。

▼添加物の用途について

以下の8つの用途で配合されている添加物は、その用途と添加物名をどちらも記載しなければなりません。
例:用途(添加物名)

・甘味料
・着色料
・保存料
・増粘剤、安定剤、ゲル化剤または糊料
・酸化防止剤
・発色剤
・漂白剤
・防カビ剤または防ばい剤

内容量

重量の場合はグラムまたはミリグラム、体積の場合はミリリットルまたはリットル、内容数量は個数など、その食品に含まれる合計の内容量を表示します。

賞味期限

賞味期限または消費期限を一般消費者が理解できる正式で表示します。
表示の際、表示の順番は必ず「年」「月」「日」となるようにしなければなりません。・月まで表示する場合:「2024.06」「2024年6月」など
・日付まで表示する場合:「2024.6.19」「2024年6月19日」など
・数字の間の「.」や「年月日」を省略する場合:「202404」「20240619」など ※読み間違えが起こらないよう1桁の数字は前に「0」を付ける。また、賞味期限や消費期限を一括表示とは別の場所に表示する場合は、表示されている場所が分かりやすいようにその旨を表示します。例:「枠外下部に記載」など

保存方法

食品の特性を考慮し、流通や家庭などで実行可能な保存方法を具体的かつ平易な用語で表示します。

製造者
(または加工者・輸入者・販売者)

食品関連事業者のうち、表示内容の責任を有する者の氏名または名称および住所を表示します。

「製造所等の所在地および製造所等の氏名または名称」と「食品関連事業者の氏名または名称および住所」が同一である場合、一括表示には「製造者」「加工者」「輸入者」のいずれかの項目で、「製造所等の所在地および製造者等の氏名または名称」を表示します。

製造者の書き方④

 

▼食品関連事業者が販売者であり、製造者が異なる場合は以下のように表示します。

・製造者の氏名または名称および所在地を一括表示の枠外に表示する場合

製造者の書き方②

 

・製造者の氏名または名称および所在地を一括表示の枠内に表示する場合

製造者の書き方③

 

▼製造所固有記号について
同一製品を2か所以上の製造所で製造している場合、「製造所の氏名または名称および所在地」を省略し、製造所固有記号として表示することができます。
製造所固有記号は、販売者の氏名または名称のあと、または賞味期限のあとに記号を表示します。
その際、どこに製造所固有記号が表示されているのか明確に表示をする必要があります。

製造者の書き方④

 

アレルギー表示

アレルギー表示は、「特定原材料」と「特定原材料に準ずるもの」の2カテゴリに分けられます。そのうち、「特定原材料」は表示義務があり、「特定原材料に準ずるもの」は、表示することが推奨されているものとなります。
これらのアレルギーの原因となる抗原はまとめて「アレルゲン」と呼ばれます。

 

特定原材料(表示義務があるもの):7品目

えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生

 

特定原材料に準ずるもの(表示が推奨のもの):20品目

アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

 

アレルゲンを原材料として含んでいる場合

対象の原材料名の直後に括弧書きでアレルゲンを含む旨を表示します。
例:マヨネーズ(卵を含む)、チョコレート(乳成分を含む)

 

アレルゲンを2種類以上含んでいる場合

原材料名の最後にまとめて表示することもできます。
その際、「・(中黒)」でつないで表示します。
例:○○、○○、(一部に卵・乳成分を含む)

 

アレルゲンが添加物に含まれている場合

対象の添加物名の直後に括弧書きでアレルゲン由来である旨を表示します。
例:ベーキングパウダー(小麦由来)

 

栄養成分表示

全ての一般加工食品と一般添加物では、栄養五成分である熱量(エネルギー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量を表示する義務があります。
この5項目は、勝手に一部を削除したり、順番を変更したりしてはいけません。
食品単位としては、100g、100ml、1食分、1包装のいずれかを表示します。
枠を表示するのが困難な場合は枠を省略しても問題ありません。
栄養五成分以外に、ビタミン類とミネラル類は枠内に表示することができます。
それ以外の成分を表示したい場合は、栄養成分と区別するため枠外に表示しなければなりません。

 

栄養成分表示

 

含有量の誤差について

栄養五成分では、定められた分析方法による分析値が「表示地を基準とした許容値の範囲(-20% ~ +20%)」内である必要があります。

 

分析は必須ではない

栄養成分表示は、必ず分析を行って得られた数値を表示しなければならないわけではありません。
合理的な推定により得られた値であれば、推定値としての表示が可能です。
その場合、栄養成分表示の枠の近くに推定値で表示している旨を明記する必要があります。

例:「この表示値は、目安です。」「推定値」など

ただし、栄養五成分以外のビタミンやミネラルにおいて、栄養機能食品を謳う成分や強調表示を行う成分については、定められた分析方法によって得られた値を表示する必要があり、推定値は認められません。

 

お召し上がり方

1日あたり、または1回あたりの摂取目安を表示します。

注意点として、サプリメントなどの一般加工食品は医薬品ではないため、摂取する時間やタイミングなどの用法容量を指定してはいけません。
また、「服用」という表現は医薬品で使われるため、表示してはいけません。
例:「1日2粒を目安に水やぬるま湯とともにお召し上がりください。」

 

摂取上の注意

含有する成分の性質や商品の特性から、一般消費者に向けた摂取時の注意点を表示します。

例:

・原材料をご参照の上、食物アレルギーのある方はお召し上がりにならないでください。
・体質、体調に合わない場合は使用を中止し、医師にご相談ください。
・疾病治療中の方、及び妊娠・授乳中の方は、医師にご相談の上お召し上がりください。
・乳幼児の手の届かないところに保管してください。
・植物由来の原料を使用しているため、色に違いがでることがありますが、品質には問題ございません。

 

識別マーク(リサイクルマーク)

パッケージには必ず識別マーク(リサイクルマーク)を表示する必要があります。
表示の際、マークの高さに規定があります。

・印刷やラベルの場合:6mm以上
・刻印の場合:8mm以上

包装資材が「ボトル」「ラベル」「化粧箱」など複数ある場合は、該当する資材全てを表示しなければなりません。
また、識別マークがどの包装資材に該当するか分かるようにするため、マークの付近に対象の包装資材を表示する必要があります。

識別マーク(リサイクルマーク)

 

JANコード

JANコードは、「どの事業者のどの商品なのか」を識別するための番号です。
JANコードをパッケージに表示して使用するためには、予め「GS1 Japan 一般財団法人流通システム開発センター」にて登録手続きを行う必要があります。

パッケージに表示するJANコードは、色やサイズに注意をしなければなりません。

 

サイズについて

基準のサイズは「横37.29mm × 縦25.93mm」です。

 

色について

読み取れないなどのトラブルを避けるため、白地に黒のバーが推奨です。
バーコードスキャナーは、スキャナーから赤色の光を出し、印刷物から反射した光を読み取っています。
バーコードは赤色を吸収する色と赤色を反射する色で構成されており、バーは吸収する色、バックは反射する色となっていなければなりません。

・赤色を吸収する色:黒、青、緑など
・赤色を反射する色:白、赤、黄など

読み取れないなどのトラブルを避けるため、白地に黒のバーが推奨です。 バーコードスキャナーは、スキャナーから赤色の光を出し、印刷物から反射した光を読み取っています。 バーコードは赤色を吸収する色と赤色を反射する色で構成されており、バーは吸収する色、バックは反射する色となっていなければなりません。 ・赤色を吸収する色:黒、青、緑など ・赤色を反射する色:白、赤、黄など

 

賞味期限・消費期限

消費期限は、定められた方法で保存し、パッケージが未開封であっても品質が急激に劣化しやすい食品に表示します。(製造されてから概ね5日以内の食品が対象)
賞味期限は、定められた方法で保存し、パッケージが未開封である場合に品質が急激にしづらい食品に表示します。(製造されたから概ね6日以上の食品が対象)

賞味期限・消費期限は、科学的・合理的な根拠に基づき、さらに安全も考慮したうえで、製造者(メーカー)がすべての責任を負って設定をします。

包装を行う工場によって賞味期限を印字するために必要な余白のサイズが異なります。

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